天為@俳句.com (8)
池永 寛 & 合原実世
今月のホームページ紹介 【ウェキペディア】
ウェキペディア URL http://ja.wikipedia.org/
@「ウェキペディア」ホームページ@
これまでのインターネットの役割は、多くの人に情報を「伝える」というものでした。これからのインターネットは、「双方向」であると言われています。この「双方向」に当たるのが、今回紹介するインターネット上の百科事典「ウェキペディア」です。これまでも、インターネット上の辞書や百科事典を「引く」ことはできましたが、ウェキペディアは参加者が「作る」百科事典なのです。それぞれの分野に詳しい参加者が、常に最新の情報に書き換えていますので、俳句に関することや、吟行地についても、最新の情報を簡単に手に入れることができます。今回は、このように俳人に役立ちそうなホームページの紹介です。
@「ウェキペディア」メインページの構成@
[秀逸な記事より] 内容の優れた記事の紹介
[新着記事より] 新しく書かれた記事の紹介
[最近の出来事] その時々に起こった出来事についての説明など。
[季節の話題] 紅葉・木枯らし・大相撲九州場所などその季節の話題の説明。季語などの言い換えや科学的な見方も。
[今日のこよみ] 十二節気などの紹介も。
[今日は何の日] その日付に起こった出来事などの紹介。
[百科事典] 様々な分野についての幅広い説明。
(平成19年1月現在)
〜背景を知る〜 池永 寛
俳句を始めて間もないころ、経験者の作った俳句の鑑賞が上手くできず、句会でもついつい「自分がわかる範囲」の俳句を採ってしまう、という結果になっていました。
その理由は、「句の表面は簡単な叙景叙事であるが、味へば味ふ程内部に複雑な光景なり感情なりが寓されてゐるといふやうな句がいゝと思ふのである。(高濱虚子)」(ウェキペディア「客観写生」の項目より一部引用)という視点を、選句の際に持てなかったためだと思います。
その内部の「複雑な光景」を鑑賞するためには、多くの背景を知ることも必要です。インターネットを利用することでそうした知識を簡単に得ることができます。
ウェキペディアのようなインターネット上の百科事典では、説明文の言葉の一つ一つまでもがクリックできるようになっており、さらにその言葉についての説明へジャンプすることができます。つまり、一つの言葉から、知識がどんどん広がっていくのです。また、毎日のように情報が書き換えられるため、常に最新の情報を得ることができます。
インターネットを利用することで、より深く俳句を味わうことができるようになる。これも、俳句を楽しむための新しい方法の一つであると思います。
一つ気をつけなければならないのは、事典からの知識を並べた「味へぬ」俳句を作ってしまうことですね。自戒。
〜俳句から川柳まで〜 合原実世
それでは、早速「ウェキペディア」を利用してみましょう。メインページの「百科事典」の中から「文学」をクリックすると、「文学」のポータルが開きます。そして、「主要項目」の「形態・ジャンル別分類」を見ると、「詩」…「定型詩」…あった!「俳句」にたどりつきました。
早速、「俳句」をクリック!そこには、俳句のみならず、その周辺の情報までもが掲載されています。俳句についての基本的な説明から始まって、「俳句とは何か」という問いに対する山本健吉ら著名人の答え、五七五の韻律や季語・切れ字といった俳句の特徴、そして川柳との違いまで。
水原秋桜子が提唱したという「注意六条」も載っています。
1 詩因を捉える
2 分量をわきまえる
3 省略を巧みにする
4 配合を工夫する
5 わかる用語を使って
6 丁寧に詠む
…何とも耳の痛い言葉ですね。
さて、誌上ではわかりませんが、実際のホームページでは説明文の中に青色や赤色で示されている言葉があります。これが、「背景を知る」で述べられている「ジャンプ」できる言葉です。さあ、「客観写生」へジャンプ!