<句碑の径>

鬼無里村あの世この世の螢舞ふ    朗人

 昔から鬼無里村の伝説に興味があった。
鬼無里の螢の舞に眩惑された。(朗人)

所在地
  長野源長野市鬼無里日影 白髯神社

建立年月
  平成15年7月

取材記

 信州鬼無里には信濃遷都の伝承がある。

 白鳳時代、天武天皇は遷都を計画し、使者を信濃に遣わして、
水内の水無瀬というところに都を移す気になった。裾花川畔高
丘に使者館を設けて東京(ひがしぎょう)と定め賀茂神社を勧請
し、対岸を西京と定め春日神社を祀った。さらに鬼門の守護神と
して猿田彦命を祭神とする白髯神社を鎮座させた。
 
 又この遷都の伝承には鬼無里の名の由来も残っている。

 遷都の計画を知った土着の鬼たちは、都が出来たら自分たち
の棲み家が無くなってしまうと大いにあわて、山を築いて邪魔を
した。これに怒った天武天皇は、阿部比羅夫に命じて鬼を退治
させた。この時から水無瀬には鬼がいなくなり、鬼無里と呼ばれ
るようになったという。

 この他にも鬼無里には「鬼女伝説」など、様々な伝承や歴史が
伝えられている。
  

 朗人句碑は白髯神社参道脇に建てられており、
地元では「ホタルの句碑」と呼ばれているようだ。
初夏に咲く花菖蒲、そこに舞う蛍、伝説の都の鬼
門を護るに相応しい景観である。

 長野オリンピック後、長野県内の道路は整備さ
れ、県内の移動も随分楽になった。しかしそれま
では、鬼無里へ行くにも谷を分け入り、峠を越え
ての長い道程だった。
 戸隠から入る道は、距離は短いがかなりの高
低差があり、途中の大望峠からの鬼無里の展望
は圧巻だ。
 また白馬へ抜ける途上の白沢隧道越しに覗く
北アルプスの山々の雄姿には息を呑む。

              (2007/8/7 取材)

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バスを使って鬼無里
散策をしようと思う方
は要注意!日に数本
しかバスは来ません。