<句碑の径>

炎帝の去る一片の赫き雲   ひろこ

 北海道新聞の記者に囲まれて、丁度立秋であったが
真夏の句をと言われ何と5分で作って渡した。(ひろこ)

所在地
  北海道七飯町字大沼町127−1
     大沼国際セミナーハウス内

建立年月
  平成14年3月

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取材記

 大沼公園は、北海道南西部渡島半島の中央部に位置し、昭和
33年に国定公園に指定された。駒ヶ岳と、その噴火によって出来
た大沼・小沼・蓴菜沼など、大小数多の沼と、それらを囲む森林に
よって形成され、雄大な自然が保護されている。

 ひろこ句碑は、大沼公園内に七飯町が管理している「大沼国際
セミナーハウス」のパウワウ・ハウス前広場に建立されている。西
洋風の、近代的デザインの句碑には、6カ国語の翻訳も記され、こ
こを訪れる海外からの旅行者にも、自然と詩情を伝えている。

 句碑の取材のために北海道を訪れたのは、10月初旬、紅葉も始
まりかけた頃である。小島の木々は薄く色付き、朝の水面に様々な
色を映していた。
 小島を繋ぐ短い橋がいくつも架かり、散策を楽しめるコースが設け
られている。ここには戦後、高浜虚子も訪れたとのこと。当時は汽
車を乗り継ぎ、かなりの時間を掛けての大旅行だったようだ。

 それより昔、幕末の探検家、松浦武四郎が『蝦夷日誌』
に大沼について書き記している。彼は蝦夷地を「北海道」
と命名した人物。

 (前略)二丁ばかり下ると沼の端に出る。ここに小川が
 あり石橋がかかっている。その石橋を渡ると茶屋が一軒
 あり、即ちここが大沼なのである。この沼の周囲は約8里
 といわれているが、湾伝いに行けば10里はあるといわれ
 ている。この沼中に最近石塚を安置した畠が35,6もある。
 こちらの岸から向こうの岸は畠々が重なり合って見えが
 たい。この33ヶ所の観音は、沼の端の茶屋の主人多之助
 という人が20十年ほど前に建てたということである。
                        (弘化2年・1845)

 大沼は、古くからの観光名所であり、また観音巡りの信仰
の地として栄えて来たのである。

                     (2007/10/5 取材)