<句碑の径>

秋蝉や雲美しき空知川        朗人

孤舟より夜が来にけり大夕焼け  ひろこ

 平成4年夏、ひろこと私は北海道へ行った。
ひろこのも、わたしのもその時の句である。(朗人)

所在地
  北海道滝川市江部乙町 丸可高原

建立年月
  平成5年8月

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取材記

 札幌市内から電車でも車でも約1時間北へ向
かうと滝川市に到着する。市西部の丘陵地帯に
丸加高原は広がる。北海道らしい牧歌的景色の
中に、研修・宿泊施設、キャンプ場、パークゴルフ
やパラグライダーの広場などがあり、ここでは誰
もが豊かな自然と触れ合うことが出来る。

 その一画に「文学の径(こみち)」と名付けられ
た散策コースがある。森の中をゆっくり歩いて行
くと、やがて地元ゆかりの俳人たちの句碑に出会
う。また、この地の美しさをこよなく愛してやまない
郷土の人々の情熱に呼応した俳人の句碑も建立
されている。朗人・ひろこ句碑、その続きには有
馬籌子句碑「龍の玉帰り来ぬ日は美しき」が建っ
ている。

 この高原を訪ねたのは、北海道の秋が深まる頃だった。森の空気はしんと冷え、木々は鮮
やかに紅葉して、句碑にもその彩りを映していた。
 蝦夷時雨と言うのだろうか。時々雨が降っては止み、雲間からさっと日が差してくる一日だ
った。その時、高原を覆うように、大きな虹が架かった。くっきりと七色に輝く一弧の虹の上に、
もう一重、ほのかな虹が現れていた。この虹の中の大地こそが「カムイの庭」なのだろうと、
北海道句碑の旅の果てに感じることが出来た。

                                      (2007/10/6 取材)