<句碑の径>

天竜の川風熊野の藤揺らす    ひろこ

即吟で三分で詠んだ句である。(ひろこ)

所在地
  静岡県磐田市池田330 行興寺

建立年月
  平成15年4月

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  取材記

 江戸時代、天竜川の渡しの宿場町として栄えた
池田の荘、熊野(ゆや)の長藤で有名な行興寺は
その地にあります。

−謡曲「熊野」−
 平宗盛に寵愛された熊野御前はこの荘の出で、
母の危篤を知り帰郷を願い出ますが宗盛はそれ
を許しません。熊野の気を紛らわそうとした花見の
宴で、「いかんせん都の花も惜しけれど馴れにし東
の花や散るらん」と詠んだ熊野の心に打たれ、つ
いに宗盛は帰郷を許します。

 源平合戦で宗盛を亡くした後、熊野は故郷に戻
り、この行興寺に藤を植えたと伝えられます。国、
県の天然記念物に指定され、樹齢800年を越え
ます。
 ひろこ句碑はその藤の根元に建立され、熊野御
前の歴史を守っています。
 取材に訪れたのは盛夏で、藤は葉を茂らすばか
りでしたが、熊野とその母の墓前で目を閉じると、
花時の美しい景が見えてくるようでした。

               (2007/8/4 取材)

磐田市熊野伝統芸能館 能舞台
         (行興寺裏手)